コピースタンド撮影を考える~F値と被写界深度

コピースタンド撮影時の被写界深度カメラ

こんにちは。MASAです。

今回は,コピースタンド撮影に限らず写真を撮る際に,とても大切なF値について考えてみたいと思います。よろしくお願いします。

どういうこと?

F値は被写界深度を決める重要な設定値ですよね。

重要なことはわかっているんだけど,例えばF8.0だと奥行方向に何ミリピントが合うのか?あまり気にしてこなかったな~と。

うっ・・・。F2.8にすればピントの合う範囲が狭くなるとか,F22にすれば奥行方向に範囲が広がる,ってのはわかってたつもりだったけど・・・,何ミリ(何センチ)合うのか,までは意識してこなかったな・・・。

でしょ?合う範囲がわかれば,おのずとF値も決まってくるのかな~と。

逆に欲しい被写界深度からF値を決めれるかも?

F値と被写界深度 おさらい

まずはF値と被写界深度のおさらいです。

F値と被写界深度

F値を小さくすると被写界深度は浅くなる

F値を大きくすると被写界深度は深くなる

うん,そうだったそうだった。

ニコンのホームページに詳しく載ってました。

詳しく書かれているので見て下さいね~。

(図も拝借させていただきました)

デジタル一眼レフカメラの基礎知識 - 露出 | Enjoyニコン | ニコンイメージング
ニコンが、デジタル一眼レフカメラの基礎を、初心者にも分かりやすく解説します。絞り値(F値)についてイラストや写真を交えて説明します。
レンズレッスン - Lesson21:最適な「絞り」の見つけかた | Enjoyニコン | ニコンイメージング
今回は、これまでレンズレッスンでも何度か取り上げてきた「絞り」についてのお話をしたいと思います。写真の“ピント合わせの範囲”を決めるためにとても大切な役割を担っている絞り。被写体のどこまでにピントを合わせどれくらいまでボケさせるのか、絞りを理解することで、被写体や写真の仕上がりイメージに合った適切な「絞り値」を選べるよ...

 

被写界深度を求める計算式があった!

では,F値と実際の被写界深度の深さを考えてみたいと思います。

こちらのホームページに被写界深度の計算式が載っていました。

画像の流儀

 

被写界深度の計算式

こうやってわかりやすく公開してくれてる人がいるし,そしてgoogleがすぐにそのページまで案内してくれる。ありがたいし,便利だよね~。

ほんまそうですね。ところで,上記の計算式を参考に,コピースタンド撮影で考えられる範囲で実際の被写界深度を表にしてみました~。

被写界深度をミリでまとめるってことだね。

はいっ!

ニコンDX機,焦点距離50mmレンズの場合

ニコンDX機は許容錯乱円が0.0217なので,それで計算を行いました。繰り返しになりますが,コピースタンドで考えられる範囲での計算結果になります。

まずは前方被写界深度です。

DX機の前方被写界深度

 

次に後方被写界深度です。

DX機の後方被写界深度

 

前方と後方を足して,被写界深度を計算しました。

DX機の被写界深度

DX機の被写界深度

これで何が言える?

そうですね~。いくつか挙げてみますね。

  • 前方被写界深度より後方被写界深度の方が深い。(式から明らかですが・・・)
  • 例)被写界深度が30mm必要な場合,撮影距離600mmならF13で十分。
  • 例)F2.8でも撮影距離を500mm以上にすれば,被写界深度が10mm確保できる。

「コピースタンド撮影(俯瞰撮影)」という状況では,上記のようにそれほど絞らなくてもいいということです。

 

ニコンフルサイズ機,焦点距離50mmの場合

ニコンフルサイズ機は許容錯乱円が0.0332なので,それで計算を行いました。

ニコンフルサイズ機の被写界深度

ニコンフルサイズ機の被写界深度

同条件なら,フルサイズ機の方が被写界深度が深くなるんですね。

まとめ

ほんま最近まで,絞り優先モードでできるだけ絞るっていうようなことをやっていました。でも,なんかぼんやりとした写真しか撮れず,それが「回折現象」であるということも最近知りました。
上記の計算により,コピースタンドでブツ撮りするという状況では,それほど被写界深度は必要でないことが多く,撮影距離にもよりますが,F8とかF11でも十分ということがわかりました。

次回は光源のことを記事にしたいと思います。

最後までご覧くださりありがとうございました。